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『52ヘルツのクジラたち』町田そのこ -2024年春、映画化決定!-

今週のお題「読みたい本」

『52ヘルツのクジラたち』町田そのこ

こんにちは。今週のお題にちなんで、読みたい本を紹介します。2021年の本屋大賞を受賞した、町田そのこ『52ヘルツのクジラたち』。2024年春、映画化決定の話題の作品です。

▶︎52ヘルツで鳴く鯨の音が聴けます。興味のある方は文末(おすすめの後)のリンク "音声 52ヘルツで鳴く鯨" またはWikipediaからどうぞ。

2021年本屋大賞第1位。待望の文庫化。Amazonベストセラー。

52ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一匹だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。そのためこの世で一番孤独だと言われている。 自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれる少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれる――。 〈解説〉内田剛

あらすじ

この本は、自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年の新たな魂の物語です。貴瑚は、過去を断ち切って東京から大分の海辺の町へと移住してきます。そこで、虐待を受けていた少年と出会います。貴瑚は、自身のかつての姿と少年を重ね合わせて、「聞き逃した声に対する贖罪」として少年を助け出す試みを行います。


感想

この本は、児童虐待・家庭内DV・介護・トランスジェンダー毒親・家族の不理解などの社会的問題に切り込んでいます。しかし、それだけではありません。この本は、孤独な者同士が出会って絆を深めることで、希望や愛や幸せを見出すことも描いています。タイトルは、他の鯨からは聞き取れない高い周波数で鳴く「世界でもっとも孤独なクジラ」からとられています。このクジラは、貴瑚や少年のように、誰にも届かない声で歌っているのです。しかし、その声は、必ず誰かに聞こえるはずです。この本は、そんなメッセージを伝えてくれます。

貴瑚や少年の苦しみや悲しみに共感し、同時に、彼らの成長や変化に感動します。彼らは自分の声を取り戻し、自分の居場所を見つけることができます。この本は、読者に勇気と希望の声を届けてくれます。


おすすめ

この本は、社会的問題に興味がある人や、孤独や苦しみを抱えている人におすすめです。この本は、もしかしたら、あなたの心に響くかもしれません。是非一度、手に取って読んでみてください。


52ヘルツの鯨 Wikipedia
音声 52ヘルツで鳴く鯨 Wikipedia
太平洋の北東で記録されたもの。10倍に短縮され、周波数は10倍の520ヘルツに変換されている


関連リンク
52ヘルツのクジラたち - Wikipedia
52ヘルツのクジラたち - 中央公論新社.
52ヘルツのクジラたち (単行本) - 読書メーター.

児童虐待、介護、毒親……本屋大賞受賞作『52ヘルツのクジラたち』は“誰にも届かない声”を拾う(リアルサウンド)
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52ヘルツのクジラたち|特設ページ|中央公論新社
52ヘルツのクジラたち (単行本) - 読書メーター
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